ゴボウ茶に含まれる育毛成分がスゴイ!知られざるゴボウの2つの育毛効果とは
ゴボウは、食べてもお茶にしても飲んでも、美容や健康にいい食材として知られていますが、実は育毛にも効果があると言われています。
ゴボウに含まれている成分には、抜け毛を減らしてくれるものと、発毛を促進してくれるものという2つの育毛効果を持っています。
ゴボウの成分を摂取し続けやすいごぼう茶を中心に、育毛に効果の高い成分を2つも持っているゴボウの育毛効果についてご紹介します。
この記事の目次
ゴボウ茶の育毛効果とは
出典:少女フェイス
ゴボウ茶は、アンチエイジング、ダイエットなどの美容、健康効果で注目を集めていて、ナグモクリニック総院長の南雲吉則さんが紹介したことで有名になりました。
ゴボウを焙煎して作るお茶なので、ゴボウが持っている様々な健康にいい成分をあますところなく効果的に摂取することが出来ます。
ゴボウは、もともと日本には自生しておらず縄文時代か平安時代に日本に伝わったと言われています。
ヨーロッパなどではバードックと呼ばれ、古くからメディカルハーブとして種も根も葉も利用されてきました。
日本ではゴボウの根が食用として知られていますが、食用に品種改良されたもので、ヨーロッパなどに自生している元々のゴボウは硬く、食べる習慣はありませんでした。
ゴボウは漢方でも生薬として使われていて、湿疹、ニキビ、じんましん、腫れもの、アトピー性皮膚炎などの皮膚トラブルや、痛風などの代謝のトラブルに対する解毒作用や浄化作用などの効果を期待されて使われていました。
また、外用薬としてゴボウの根の抽出液を患部に塗ることで、火傷、水虫、湿疹、ニキビなどの皮膚トラブルの消毒、洗浄を目的に使われてきました。
日本で見かける品種改良されたゴボウも、ヨーロッパのゴボウとは成分が少し違いますが、さまざまなカラダにいい成分を含んでいます。
ゴボウにはビタミンはあまり含まれていませんが、豊富な食物繊維やポリフェノール、ミネラルがカラダを健康にしてくれます。
食物繊維は、コレステロールをコントロールしたり、腸内環境を整えたり、発ガン性物質などの有害物質をカラダの外に排出する働きがあります。
また、腎臓の働きを促進する効果もありますので、カラダの余分な水分を尿としてカラダの外に排出しますので、血液が浄化され、血行も促進されることで、肌を正常な状態に保ってくれます。
ポリフェノールは、高い抗酸化力を持っていますので、カラダの中に過剰に発生している活性酸素を除去してくれるため、肌や細胞の老化を防いでくれます。
抜け毛を増やし、薄毛を促進してしまう原因は、様々なものがありますが、血行不良や活性酸素による肌の老化も抜け毛を増やす大きな原因のひとつとして考えられています。
ゴボウに含まれている豊富な食物繊維における血行促進効果、ゴボウに含まれているポリフェノールにおける抗酸化作用が、頭皮の健康や毛髪の生成、成長に必要な酸素や栄養素を運んでくれる血液がちゃんと隅々まで届き、毛乳頭細胞や頭皮を老化させ抜け毛を増やす活性酸素を除去してくれるため、抜け毛を減らし、育毛に効果を発揮してくれるのです。
イヌリンがIGF-1を増やしてくれる
ゴボウに含まれる食物繊維とポリフェノールによる、血行促進作用、抗酸化作用による育毛効果をご紹介しましたが、ゴボウに含まれている食物繊維の中に「イヌリン」という多糖類があります。
このイヌリンは、糖類なので甘味料として用いられたり、カラダの中に吸収されないのでダイエット食品などに使われています。
イヌリンは腸の中で水分を吸収することで、一緒に食べた糖類の吸収を抑制したり、腸の中をゆっくりと移動することでぜん動運動を促進し便秘を解消したり、腸内でフラクトオリゴ糖に変わるため善玉菌のエサになって腸内環境を整えます。
イヌリンは人間のカラダでは消化することが出来ないため、胃腸の知覚神経を刺激することになります。
胃腸の知覚神経が刺激されると、「IGF-1」が増加することで育毛の効果が高まります。
IGF-1とはインスリン様成長因子のひとつで、細胞の成長や細胞の活動を活性化することを促す働きを持っている重要な物質です。
胃腸の知覚神経が刺激されると、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)というアミノ酸が結合した物質が放出されます。
放出されたCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)は、頭皮を含む全身へと届けられ、全身の細胞を成長させたり、細胞の働きを活性化したりしますが、頭皮にある毛乳頭細胞に作用することで毛根にあるIGF-1を大量に産生するのです。
毛母細胞は大量に産生されたIGF-1から発毛指令を受け取ることで、細胞分裂が活発になり、毛髪の成長期が延長されるとともに、毛髪が抜けていく休止期が短くなっていきます。
乱れたヘアサイクルをIGF-1が正常に戻し、太く抜けにくい健康な毛髪が増えていき、細く抜けやすい毛髪が減っていく働きがあることから、IGF-1は抜け毛、薄毛予防に役立ち、さらに育毛、発毛効果が期待できる成長因子として注目を集めています。
頭皮の血行促進は大切ですが、IGF-1が大量に増えることでヘアサイクルを正常に戻すことも育毛をする上で、とても大切なのです。
イヌリンは、頭皮と毛髪に必要な酸素や栄養素を隅々まで送り届けるための血行促進作用とヘアサイクルを正常な状態に戻すためのIGF-1を増やす作用を持っています。
ゴボウ茶に含まれるポリフェノールがスゴイ
ゴボウを食べた時に苦味やエグみを感じたことはありますか?
こうした苦味やエグみはポリフェノールで、ポリフェノールが豊富に含まれているブルーベリーなども苦味やエグみがあります。
ゴボウに含まれる「サポニン」や「クロロゲン酸」などのポリフェノールは皮に多く含まれていますので、育毛効果を引き出すためには皮ごと食べるか、ゴボウ茶を飲むことでポリフェノールを効率的に摂取することが出来ます。
カラダや頭皮を老化させ、抜け毛を増やす原因として「活性酸素」がありますが、活性酸素は体内に侵入したウイルスや細菌を退治する大切な役割を持っています。
ところが紫外線や生活習慣などで、カラダの中に大量に活性酸素が増えてしまうと健康な細胞まで攻撃してしまい、細胞を傷つけたり、細胞膜を包んでいる脂質と結びついて酸化することで過酸化脂質となり、細胞を老化させてしまいます。
頭皮が老化してしまうと、毛母細胞も老化しますので、新しい毛髪が生えてこなくなったり、抜け毛が増えたり、ヘアサイクルが乱れることで抜け毛が増え、薄毛が進行します。
ポリフェノールには高い抗酸化作用がありますので、増えすぎた活性酸素を除去し、こうした活性酸素による老化を防ぐ働きがあります。
また、ポリフェノールには血液中の悪玉コレステロールを分解する作用がありますので、血液をサラサラにし、血管の拡張を促すことで血行促進作用があります。
ポリフェノールは、増えすぎた活性酸素を除去し老化を防ぐことで育毛効果を促す作用と、悪玉コレステロールを分解することで血液をサラサラにし、頭皮と毛髪に必要な酸素や栄養素を隅々まで送り届けるための血行促進作用を持っています。
ゴボウの種にも高い育毛効果がある
出典:日本漢方医薬研究所薬局
ここまでは、いつも食べているゴボウの根に関する育毛効果を見てきました。
実は、あまり馴染みのないゴボウの種にも高い育毛効果があることがわかっています。
ゴボウの種は牛蒡子(ごぼうし)と呼ばれ、漢方の生薬として感冒症や咽頭炎を治す漢方薬の成分のひとつとして配合されています。
日本では牛蒡子(ごぼうし)は医薬品扱いなので、あまり目にする機会はありません。
牛蒡子(ごぼうし)には、すべてのホルモンを活性化する「ジベレリン」という植物成長ホルモンが豊富に含まれています。
ジベレリンとは、農学博士の鮎川泰三先生が1951年にアメリカのミシガン大学農学部に在籍中、研究を重ね発毛促進作用があることを発見したものです。
また、植物の成長ホルモンには他に「エチレンガス」がありますが、野菜などを老化させる作用があることから老化ホルモンとも呼ばれ、私たち人間や動物からも放出されていることがわかっています。
このエチレンガスは、カラダの中で増えすぎると毛髪が細くなったり抜けたりすることが鮎川泰三先生の研究で判明し、ジベレリンがエチレンガスの発生を抑え、発生したエチレンガスを中和する働きがあることがわかりました。
ゴボウの種には、発毛促進作用と抜け毛を増やすエチレンガスを抑制する働きのあるジベレリンが豊富に含まれているため、育毛に効果的なのです。
ゴボウの種に含まれる成分もお茶で摂取しよう
出典:漢方薬局いちやく草
育毛に高い効果のあるゴボウの種ですが、そのまま食べるよりは成分を効果的に摂取出来るようにゴボウの根と同じようにお茶にするといいでしょう。
ちなみに、医療機関で処方してもらわなくても医薬品の扱いを認可されている店で購入することが出来ますので、通販などで手軽に入手することが出来ます。
牛蒡子(ごぼうし)のお茶の作り方ですが、銅や鉄以外の鍋に牛蒡子(ごぼうし)を1回10gを入れ、水を500ml~800mlくらい入れて、一度沸騰させてからとろ火にし、約30分間煮出して下さい。
水が少なくなったら足し水をして大丈夫です。
30分経ったら、熱いうちに保存容器に移すことで、煮だした成分が種に戻るのを防いだり、渋みが増すのを防ぐことが出来ます。
ゴボウ茶と違って苦味や渋みがありますので、ご注意下さい。
ゴボウ茶はカラダを冷やさない
ゴボウ茶も牛蒡子茶もカフェインが含まれていないので、カラダを冷やすことがありません。
コーヒーや緑茶などカフェインが含まれている飲み物は、カラダを冷やす陰性の飲み物と言われています。
カラダが冷えると、血行が悪くなりますし、免疫機能も低下する可能性が高くなります。
抜け毛を増やす原因に、血行不良や免疫機能低下も影響を与えますので、出来るだけカラダを冷やさないことが大切です。
コーヒーや緑茶をよく飲まれるのであれば、回数を減らしゴボウ茶や牛蒡子茶などのカラダを温める陽性の飲み物に変えるようにしましょう。
まとめ
ゴボウの育毛効果についてご紹介しましたが、育毛にかなり効果的な成分を豊富に含んでいるのがわかると思います。
しかし、ゴボウの成分だけ摂取すればフサフサになれるかと言えば、ビタミンなどが含まれていませんので、カラダの栄養バランスが偏る危険性があり、フサフサにはなれません。
毛髪はカラダの一部ですので、ゴボウだけではなくバランスよく栄養のあるものを取り入れるようにしましょう。
最後に、ゴボウはキク科の植物ですので、キク科のアレルギーを持っているのであれば、ゴボウを摂取することは避けましょう。