烏龍茶に育毛・発毛効果!?AGAにも効果が期待できるウーロン茶の健康効果と育毛効果
育毛にお茶が関係すると聞いたことがあるかもしれませんが、ゴボウ茶やほうじ茶などを生活習慣に取り入れることで、ゆるやかに効果を実感できるものでした。
そんな中、烏龍茶がAGA(男性型脱毛症)も含め、育毛と発毛に高い効果を持っているという発表がありました。
今まで知られていなかった烏龍茶の育毛・発毛効果をご紹介します。
この記事の目次
烏龍茶の育毛・発毛効果は本当か
ウーロン茶がAGA(男性型脱毛症)も含め、育毛と発毛に高い効果を持っているという発表をしたのは、発毛のCMで有名なリーブ21です。
リーブ21は、2016年3月に開催された日本薬学会第136年会において、「抗男性ホルモン作用を介したウーロン茶エキスの育毛効果」を発表しました。
茶の生理作用について様々な研究がなされており、育毛に関する発表も数多くあります。しかし、その多くが緑茶を対象としており、緑茶以外のお茶において育毛研究報告は数少ないのが現状です。そこで今回、緑茶と同じチャノキ(Camellia Sinensis)を起源に持ち、半発酵茶として知られるウーロン茶を研究対象とし、育毛作用に関する評価試験を行いました。その結果、ウーロン茶の含有成分には抗男性ホルモン作用を介した育毛効果が期待できることが示唆されました。
出典:リーブ21
かいつまんで説明すると、緑茶の育毛効果は様々な発表がなされていて有名なので、他のお茶での育毛効果を調べていったら、烏龍茶の育毛効果を発見しましたという内容ですね。
リーブ21の発表の中にある烏龍茶の育毛効果で気になったのは、以下の2つです。
5αリダクターゼの働きを阻害する
出典:リーブ21
還元酵素の5αリダクターゼは、男性ホルモンであるテストステロンをより強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)に変換する働きを持っています。
ジヒドロテストステロン(DHT)は、毛乳頭細胞に存在するアンドロゲンレセプターと結びつき、TGF-βと言われる増殖抑制因子を生み出すことで毛母細胞の活動を低下させ、AGA(男性型脱毛症)を発症します。
5αリダクターゼは、I型とII型の2種類があって主にII型がAGAに関係すると言われていますが、I型もAGAを発症させますので、AGA治療のための医薬品や育毛剤などは両方に効果を持つものと、どちらかに効果を持つものに分かれています。
ウーロン茶エキスの実験では、5αリダクターゼのI型とII型の両方に効果が見られました。
II型では、医薬品として使用されているフィナステリドと同程度の効果があるようです。
テストステロンを投与されたマウスでの発毛
出典:リーブ21
テストステロンを投与することで、毛が生えにくくなったマウスにウーロン茶エキスを投与して経過を観察した結果、育毛促進効果が認められたようです。
ただ、ウーロン茶エキスを塗ったのか、注射したのか、飲ませたのかは不明です。
こうした結果から、ウーロン茶には育毛・発毛に対して高い効果があると発表したようです。
烏龍茶が持っている健康効果と育毛効果
リーブ21が発表した烏龍茶の育毛・発毛効果以外にも、烏龍茶の持つ健康効果が育毛に効果があると言われてきました。
それは、緑茶などでおなじみのポリフェノールの一種であるカテキンの持つ以下のような効能です。
- 抗酸化作用
- 便秘予防
- 血中コレステロール調節作用
- 老化防止作用
- 抗菌作用
- 血圧上昇抑制作用
- 血糖値調節作用
- 抗アレルギー作用
- 体脂肪低減作用
健康に関するものばかりですが、この中でも以下のカテキンの効能が育毛に関係してきます。
- 抗酸化作用
- 便秘予防
- 血中コレステロール調節作用
- 老化防止作用
- 抗菌作用
抗酸化作用と老化防止作用は、頭皮や髪の毛に関係する細胞の老化を防いだり、ダメージを減らしたりしますので、頭皮や髪の毛の健康に大きく関わってきます。
便秘も抜け毛を増やす大きな原因のひとつですので、便秘予防は育毛に関して大きな効果をもたらしてくれます。
血中コレステロール調節作用は、血液をサラサラにしてくれますので、血行が良くなり頭皮や毛母細胞などに十分な酸素や栄養素が行き渡りやすくなります。
抗菌作用は、直接頭皮にかけることで雑菌の繁殖を抑えてくれるため、頭皮の環境を整えてくれます。
リーブ21の発表では、烏龍茶のどんな成分が効果をもたらしたのかはわかりませんが、カテキンの効能に5αリダクターゼを抑制するものは見当たらないので、おそらくカテキンではない他の成分が関係しているのではないかと推測しています。
育毛や健康に効果をもたらすカテキンですが、お茶の中で一番豊富に含んでいるのは緑茶です。
烏龍茶は製造工程の中で半発酵させるため、商品によって差はありますが緑茶の半分程度のカテキン含有量になっています。
カテキンの効果を期待するのであれば、緑茶を飲む方がカテキン自体の効果を実感しやすくなりますが、緑茶はカラダを冷やす陰の飲み物だと言われていますので、飲みすぎると血行が悪くなって抜け毛を増やしてしまう可能性があることを知っておいた方がいいでしょう。
ただ、頭皮への抗菌作用を求めるならカラダを冷やすことにはならないので、烏龍茶より緑茶を使って頭皮にかけて下さい。
烏龍茶の効果は、飲めばいいのか、洗髪に使えばいいのか
リーブ21が発表した育毛・発毛効果とカテキンが持つ健康と育毛の効果を実感するためには、烏龍茶を飲んだ方がいいのか、洗髪などで頭皮に直接かけた方がいいのか気になりますよね。
余裕があれば、飲むことと洗髪に使うことの両方をやると効果が出やすいと考えます。
抜け毛が増える原因には、AGA(男性型脱毛症)のように男性ホルモンと5αリダクターゼが関係しますが、他にも血行不良や運動不足による代謝機能の低下による老化現象なども大きく関係しています。
烏龍茶を飲むことで得られるカテキンの効能として、老化防止作用、抗酸化作用、血中コレステロール調節作用などは、血行促進や老化現象の抑制につながりますので、カラダの中から育毛を促進することが出来ます。
また、直接頭皮にかけることで雑菌の繁殖を抑えるのと同時に、毛母細胞などに浸透し抗酸化作用をもたらし、毛乳頭細胞の働きを活性化してくれる可能性があります。
このように、飲むことと直接頭皮にかけることの両方をすることで、育毛に対して効果が高まるのです。
さらに、烏龍茶は製造工程でカテキンは減ってしまいますが、発酵過程の中で「ウーロン茶重合ポリフェノール(OTPP)」という強い脂肪分解作用や整腸作用があるポリフェノール成分が発生します。
油っこい食事には烏龍茶が適していると言われるのは、このウーロン茶重合ポリフェノール(OTPP)を豊富に含んでいるからなのです。
血液をサラサラにすることと、整腸作用による栄養素の吸収促進と便秘の解消などの効果も、育毛には大切な効能です。
飲み過ぎには注意が必要な烏龍茶のデメリット
カテキンを豊富に含む緑茶は、カラダを冷やす陰の飲み物なので血行が悪くなり抜け毛を増やす可能性があるとお伝えしました。
烏龍茶は、緑茶とは違ってカラダを温める陽の飲み物ですので、カラダが温まることによる血行促進効果が期待できます。
しかし、適量を飲む分にはいいのですが、飲みすぎるとデメリットも感じるようになってしまいます。
烏龍茶のデメリットとは、胃腸への刺激が強いので弱っている人や、もともと胃腸が弱い人はおなかを下す可能性がありますし、烏龍茶に含まれているタンニンが亜鉛の吸収を阻害してしまうので、髪の毛が成長するために必要な亜鉛が不足する可能性があります。
育毛に効果があるからとウーロン茶をがぶ飲みするのではなく、1日に1杯程度、多くても3杯くらいにとどめておく方がいいでしょう。
まとめ
今まであまり知られていなかった烏龍茶の育毛に関する効果をご紹介しました。
リーブ21の研究結果を見ると、育毛に関する効果に期待が持てますが、詳細なことが公表されていないので、不明なことも多いです。
効果があることは事実のようですが、烏龍茶だけで発毛できるとも思えませんので、育毛対策のひとつとして生活習慣に取り入れるのがいいのではないでしょうか。