育毛剤、育毛トニック、発毛剤、養毛剤の違いとは何か?
薄毛が気になってくると、薄毛対策商品が気になりますよね。
薄毛対策商品には、育毛剤や発毛剤、育毛トニックや養毛剤など様々な種類があって、効果に違いがあるのか、用途はどうなのかなど、わかりづらいものです。
そこで、育毛剤や発毛剤、育毛トニックや養毛剤などの薄毛対策商品の違いは何かをご紹介します。
この記事の目次
育毛剤、発毛剤、養毛剤、育毛トニック、ヘアトニックの違い
薄毛対策商品を探してみると、「育毛剤」「発毛剤」「養毛剤」「育毛トニック」「ヘアトニック」などさまざまな種類があることがわかります。
一見すると、どれを使っても薄毛対策に効果を発揮してくれそうな感じがしますが、明らかに薄毛に対する効果の違いがあります。
それは配合されている有効成分や、薄毛対策商品が狙っている効果の違いなどによって名称を付けて区別しているようです。
それぞれ見ていきましょう。
育毛剤
一番聞くことが多い育毛剤ですが、毛髪が新しく生えてくるのではなく、抜け毛を減らし、今生えている毛髪の成長や健康を促す目的で作られています。
養毛剤や育毛トニック、ヘアトニックよりも高い効果が期待できる商品です。
育毛剤は、頭皮の新陳代謝を促進したり、頭皮の血行を良くしたり、頭皮の乾燥を防ぎ保湿をするような成分が多く配合されており、頭皮の環境を健康にすることで抜け毛を減らしたり、毛髪に栄養をしっかり送り届けることで強い健康な毛髪になることを目的にしています。
発毛剤
発毛の名の通り、薄くなった頭皮に新しい毛髪を生えさせることを目的に作られています。
今回の記事の中で紹介している商品の中では、一番薄毛対策に高い効果を持っています。
発毛剤は、毛母細胞に働きかけ、毛母細胞を活性化させ、毛母細胞の細胞分裂を促すことで発毛させる成分が主に配合されており、他の商品と違い直接毛髪が生えてくることを目的にしています。
養毛剤
以前はテレビCMでもよく見かけましたが、最近ではめっきり見なくなった養毛剤ですが、頭皮の環境を整えることで育毛につなげようという目的で作られています。
育毛トニックやヘアトニックよりも高い効果が期待できる商品です。
養毛剤は、保湿に関する成分や栄養成分、皮脂、フケなどを抑制する成分などが主に配合されており、目的や配合されている成分が育毛剤に似ていますが、もっとゆるやかに頭皮の環境を整えることで抜け毛を減らすことを目的にしています。
育毛トニック
最近、テレビCMでよく見るようになった育毛トニックですが、頭皮を刺激することで血行を促進し、育毛につながる有効成分を配合することで頭皮や毛髪に働きかけ、育毛につなげようという目的で作られています。
ヘアトニックよりも高い効果が期待できる商品です。
育毛トニックは、頭皮の血行を促進する成分と、頭皮や毛髪の健康を促進する成分が配合されているため、育毛に高い効果が期待できると思う人も多いようですが、育毛剤ほどの効果は期待出来ません。
それは、配合されている成分が臨床試験などを通して育毛に高い効果を示し、厚生労働省に認可された成分を配合することが出来ないため、各メーカーが理論だけで開発した成分を配合しているからです。
ヘアトニック
ヘアトニックも最近では見かけることが少なくなりましたが、頭皮の殺菌や頭皮への刺激による血行促進効果によって育毛につなげようという目的で作られています。
今回の記事の中で紹介している商品の中では、薄毛対策における効果は一番低いです。
ヘアトニックは、頭皮の殺菌や刺激、清涼感のために水とアルコールを主成分とし、爽やかさを感じさせる匂い成分の香料が配合されていて、育毛に関する有効成分が配合されていないものが主流です。
アルコールに強い刺激があるため、ヘアトニックを使い続けることで人によっては抜け毛が増えることもあるようです。
薬機法(旧薬事法)の分類で見ると育毛効果がわかりやすい
育毛剤、発毛剤、養毛剤、育毛トニック、ヘアトニックの違いを簡単にご説明しましたが、発毛剤のように明確に違うものもあれば、育毛剤と育毛トニックのように似ていて違いがわかりづらいものもあります。
多くの場合は上記の説明通りなのですが、育毛剤と育毛トニックは、育毛効果が逆転する場合もあるので、注意が必要です。
育毛剤と育毛トニックの育毛効果が逆転する場合とは、配合されている成分が関係しています。
育毛剤だから無条件に育毛トニックより育毛効果の高い成分だけが配合されているわけではなく、商品毎に違ってくるため確認することが必要になって来ます。
しかし、いちいち有効成分をすべて覚えて比較するというようなことは現実的ではありませんよね?
そこで、薬機法(旧薬事法)の分類で商品を比較すると、育毛効果の違いがわかりやすくなります。
医薬品・医療機器の安全対策強化や、再生医療の実用化促進に向けた承認制度の創設などを目的とした改正薬事法が25日に施行された。製造販売業者に添付文書の国への届け出を義務づけたほか、医療機器の特性を踏まえた規制を構築。名称も「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)に変更した。
安全対策の強化に向けては、旧薬事法の目的規定を見直し、保健衛生上の危害の発生・拡大防止のために必要な規制を行うことを明示すると共に、医薬品・医療機器の品質、有効性、安全性の確保にかかる国や都道府県、製造販売業者、医療関係者の責務を明確化した。
出典:薬事日報
薬機法とは以前の薬事法が2014年11月に改正され、薬機法と名称を変更された法律のことです。
この薬機法では、育毛関連商品に配合されている有効成分によって、育毛関連商品を「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」の3つに分類しています。
医薬品は、さらに医師から処方される医療用医薬品と、薬剤師がいる薬局等で購入できる第一類・第二類・第三類医薬品とに分類されています。
医薬品とは
医薬品は、病気の「治療」を目的に作られた薬のことで、育毛に関しては厚生労働省が認可した有効成分が配合されていて、発毛、育毛に対して一番高い効果を持っています。
医薬品は、副作用の危険性があります。
医薬部外品とは
医薬部外品は、病気の「治療」というよりは「予防」を目的に作られていて、育毛に関しては厚生労働省が認可した有効成分が配合されていて、育毛に関して高い効果を持っています。
医薬部外品は、副作用の危険性は低いです。
化粧品とは
化粧品は、清潔にする、健やかに保つことを目的に作られていて、育毛に関しては厚生労働省が認可した有効成分は配合されていませんので、育毛に関しての効果はとてもゆるやかです。
化粧品は、副作用はありません。
発毛剤は医薬品であり、医師が処方するミノキシジルやフィナステリド、薬剤師のいる薬局で購入出来るリアップなどがあります。
育毛剤と育毛トニックは、医薬部外品と化粧品が混在しているため、育毛剤だから効果が高いと考えることはやめて、医薬部外品か化粧品かの分類で見分けて、自分の欲しい効果がもたらされるのかどうかで選ぶようにしましょう。
ヘアトニックは、化粧品なのでかなり間接的な育毛効果しかなく、頭皮を清潔にしたい、頭皮を健やかに保ちたいという人向けの商品になります。
「薬用」と付く育毛剤や育毛トニックはどの分類?
育毛剤や育毛トニックを選ぶ時に、「薬用」と表記してあるものと、表記がないものがあることにお気付きですか?
薬用という表記があると、何か効果が高そうな気になってしまいますが、この薬用の表記も薬機法(旧薬事法)によって定められていて、薬用と表記するには「医薬部外品」であることが条件になっています。
つまり、育毛剤や育毛トニックで「薬用」と表記がしてあれば、「医薬部外品」であるため抜け毛の予防や育毛に一定の効果が期待できる商品ということになります。
ちなみに、育毛シャンプーは化粧品なのですが、「薬用」の表記がある育毛シャンプーは「医薬部外品」なので、他の育毛シャンプーより、抜け毛の予防、育毛に期待ができるということです。
育毛に効果を求めるなら、医薬品か医薬部外品だけを選べばいいのか?
薄毛を改善し、育毛に期待をかけている状態なら、効果の高い育毛関連商品を選びたいと思うのは当然のことです。
しかし、「医薬品」や「医薬部外品」を選べば、間違いなく効果を得られるのかといえば、一概にそうとも言えないのが実情です。
それは、薄毛が進行していく原因が人によって違ったり、体質によって有効成分が効果的に働くかどうか、ということも関係してくるからです。
もしかすると、化粧品扱いの育毛トニックに配合されている独自の有効成分が効果を出してくれるかもしれません。
「医薬品」か「医薬部外品」か「化粧品」かという分類は、あくまで効果が高いと言われている分類であって、あなたにとって有効かどうかを示すものではないので、育毛商品を選択する時の指標のひとつにしか過ぎません。
また、さまざまな育毛商品の口コミや商品レビューなども参考にはなりますが、あなたにとって効果があるかどうかの答えではないということも改めて認識しておくといいでしょう。
まとめ
育毛関連商品は、さまざまな効果・効能をうたったものが氾濫していて、選ぶ時に迷ってしまうことが多いものです。
万人に向けて「コレなら大丈夫!」と言えるものは無い状況ですので、育毛関連商品を選ぶ時の指標はちゃんと持っていた方が遠回りをすることなく、あなたに合うものに巡りあいやすくなると思います。
今回の記事は、そうした育毛関連商品を選ぶ時に指標のひとつになれば嬉しいです。