キャピキシルとは?育毛効果、副作用など徹底解説!
副作用がなく、ミノキシジルの3倍もの効果があるということで脚光を浴びたキャピキシルですが、発売から数年が経過し、口コミも増えてきました。
効果があるという口コミが増える一方で、効果が感じられない、抜け毛が増えたなどの口コミも増えているようです。
キャピキシルには、本当に育毛効果があるのか、副作用は本当にないのか、抜け毛が増えるのは本当なのか、などをご紹介します。
この記事の目次
キャピキシルとは?
キャピキシルはカナダのLUCAS MEYER COSMETICS社(ルーカス マイヤー コスメティクス社)が天然由来成分だけを原料に開発した成分で、当初はまつ毛用として2011年に販売されました。
キャピキシルは、世界の各地域で開催されているパーソナルケア原料展示会であるイン・コスメティックスで、2011年にイノベーション部門で銅賞、2015年に有効成分部門、機能性原料部門の2部門で金賞を受賞しています。
キャピキシルが日本に入ってきたのは2014年で、最初は一つだったキャピキシルが配合された育毛剤も年々増えてきています。
キャピキシルは、天然由来成分である植物エキスの「アカツメクサ花エキス」と成長因子の「アセチルテトラペプチド-3」の2種類の成分を合成することで作られました。
2つの成分をそれぞれ見ていきましょう。
アカツメクサ花エキス
アカツメクサは和名で、ヨーロッパではレッドクローバーと呼ばれ、古くから薬用ハーブの一種として親しまれています。
アカツメクサには、ビオカニンAというイソフラボンが含まれていて、女性ホルモンであるエストロゲンと同じような働きをすることが知られています。
育毛に良いと言われていて有名なイソフラボンに大豆イソフラボンがありますが、ビオカニンAは大豆イソフラボンと分子構造が違う上、アカツメクサには大豆よりも10倍多くイソフラボン
が含まれていると言われています。
アセチルテトラペプチド-3
アセチルテトラペプチド-3は、4種類のアミノ酸を人工的に合成することで作られた成分で、細胞の修復機能を持っています。
細胞の修復機能は、海外医療の最前線でも活用されていて、ヤケドした肌や切断された指などの修復で高い効果が認められています。
この細胞修復作用を毛包や毛母細胞などに応用し、育毛効果を高める成長因子としてアセチルテトラペプチド-3は作られました。
キャピキシルが持っている3つの育毛効果
キャピキシルの育毛効果とは、植物エキスの「アカツメクサ花エキス」と成長因子の「アセチルテトラペプチド-3」の2種類の成分によるものです。
それぞれ見ていきましょう。
AGAの原因を抑制する
男性型脱毛症であるAGAは、日本人成人男性の3人から4人に1人が悩んでいるというデータがあるくらい多くの男性が気になる症状です。
AGAを発症する原因として、男性ホルモンであるテストステロンと還元酵素である5αリダクターゼが結びつくことで、強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)になることが挙げられます。
ジヒドロテストステロン(DHT)は、毛乳頭細胞に存在する男性ホルモン受容体と結びつくことで、増殖抑制因子であるTGF-βを生み出し、毛母細胞の活動を抑制してしまうため、髪の毛が成長しにくくなったり、成長途中で髪の毛が抜けたりするのです。
アカツメクサ花エキスに含まれているビオカニンAというイソフラボンは、還元酵素である5αリダクターゼを抑制する効果があるというデータが公開されています。
AGA用医薬品にプロペシアがありますが、プロペシアは前頭部から頭頂部に多く存在する2型の5αリダクターゼを抑制しますが、ビオカニンAは側頭部や後頭部に存在する1型の5αリダクターゼと2型の5αリダクターゼの両方を抑制します。
医薬品ほどの効果はないにしても、強い副作用が報告されているプロペシアに不安を感じるならビオカニンAは、選択肢の一つになると思います。
頭皮の炎症を抑える
アセチルテトラペプチド-3は、抜け毛を増やす原因になっている炎症性サイトカインを抑制することが知られています。
サイトカインとは、細胞が連絡を取り合うための情報伝達の役割を持ったタンパク質なのですが、炎症性サイトカインはカラダの中の炎症反応を促進する働きを持っています。
炎症性サイトカインが増えると、毛乳頭細胞が炎症を起こし、細胞死(アポトーシス)を引き起こすので、ヘアサイクルが乱れ、抜け毛が増えてしまうのです。
アセチルテトラペプチド-3が炎症性サイトカインを抑制することで、頭皮の炎症を抑えることで育毛に効果が期待できます。
成長期の髪の毛は増加し、休止期の髪の毛は減少する
ルーカス マイヤー コスメティクス社が公開している臨床試験のデータによると、キャピキシルを使うことで、成長期の髪の毛は13%増加し、休止期の髪の毛は29%減少したそうです。
この臨床試験は、キャピキシルを使用した場合とキャピキシルと伝えたものの中身は何の効果もないものを使用したものです。
薄毛が進行すると、成長期の髪の毛は減少し、休止期の髪の毛は増加するので、ますます薄毛が進行してしまうのですが、キャピキシルを使うことで、薄毛の進行を緩和する効果が期待できます。
キャピキシルはミノキシジルの3倍の効果がある?
キャピキシルが配合された育毛剤が初めて発売された時に、AGA治療薬で発毛剤のミノキシジルの3倍の効果があると宣伝され話題になっていました。
今はミノキシジルという記載はなくなり、育毛医薬品成分という表現に変わっていますが、本当にミノキシジルの3倍の育毛効果があるのか疑問ですよね?
キャピキシルはミノキシジルの3倍の効果という宣伝文句もルーカス マイヤー コスメティクス社が公開している臨床試験のデータによるもので、実際にミノキシジルとの比較データが掲載されています。
このデータによると、8日間でキャピキシルの方がミノキシジルよりも髪の毛の伸張率が3倍だったということです。
発毛に関して比較したわけではないので、単純にミノキシジルの3倍髪の毛が増えるというわけではなさそうです。
ただ、髪の毛の伸張率が3倍ということは、ミノキシジルよりも髪の毛が伸びたり太くなったりするということなので、髪の毛全体のボリュームアップになると言えるかもしれません。
キャピキシルの効果が出にくいと感じる3つのケース
キャピキシルは育毛に効果が期待できそうな成分なのですが、口コミを見ると誰にでも効果があるというわけではありません。
キャピキシルの効果が出にくい、感じられないと思われる大きな原因を3つご紹介します。
抜け毛を増やす原因をそのままにしている
AGAに限らず、薄毛が進行してしまうのにはちゃんと理由があります。
AGAの多くは遺伝によるものなので治療薬が必要になりますが、遺伝以外の原因の場合は生活習慣による薄毛がほとんどです。
タバコを吸っていたり、睡眠不足だったり、運動不足だったり、偏った食事をしていたり、冷え性だったり、紫外線を気にせず頭皮を日焼けさせたり、リンパの流れが滞っていたり、ストレスを溜め込んでいたり、腸内環境が悪化していたり・・・。
挙げればキリがないほど薄毛の原因は出てくるのです。
しかも、どれか一つではなく多くの生活習慣が積み重なって抜け毛を増やし、薄毛を進行させています。
そうした薄毛の原因をそのままにキャピキシル配合の育毛剤を使用しても、底が抜けたバケツに水を注いでも水が溜まらないように、抜け毛を減らし育毛に効果を感じることは出来ません。
本気で育毛をしたいのであれば、まずは抜け毛を増やす生活習慣を見直すことが大切です。
毛母細胞が死滅している
薄毛が進行している人の頭皮は、毛母細胞の活動が低下している場合が多いものです。
特に血行不良になっている場合、毛母細胞に必要な酸素や栄養素が送り届けられないので、毛母細胞が死滅していることもあります。
髪の毛は毛母細胞が細胞分裂をすることで新しく生えてきたり、成長したりするので、毛母細胞が死滅していると、キャピキシルはもちろん、AGA治療薬を使用したとしても髪の毛が生えてくることはありません。
髪の毛が全く生えて来なくなった頭皮に髪の毛を蘇らせたい場合は、育毛剤ではなく再生医療を検討してください。
継続していない
抜け毛を減らし、髪の毛を増やしたいと願うなら、根気が必要です。
どんな育毛剤でも、AGA治療薬でも早い人で3ヶ月、長い人で1年くらい継続しないと育毛の効果は実感できません。
きちんと用法通り、毎日朝と夜に使用し、最低でも3ヶ月は続けないと、本当に効果があるかどうかはわからないのです。
これは、髪の毛が生え変わるヘアサイクルが関係してきますので、どうしても変えられない部分になります。
即効性を求めるのであれば、カツラや増毛といった自分の髪の毛ではないもので増やすか、髪の毛が生える部分を移植する外科手術を受けるかしか方法はありません。
キャピキシルに副作用はあるのか
育毛に効果が期待できる成分であれば、副作用が気になりますよね。
医薬品であるミノキシジルやフィナステリドは重篤な副作用が報告されていますので、健康被害が出ないように医師の処方箋が必要になっています。
キャピキシルは、天然由来成分で作られていますので副作用はほとんどないとされています。
ルーカス マイヤー コスメティクス社が公開している資料でも、副作用は認められないと記載されています。
また、2014年に日本で初めてキャピキシル配合の育毛剤が発売されてから数年が経過していますが、副作用の報告はなく、キャピキシル配合の育毛剤が増えていることからも安心だと言えそうです。
キャピキシルに初期脱毛はあるの?
キャピキシルに副作用はないと言えそうですが、気になるのはキャピキシルを使うことによる初期脱毛はあるのかです。
実は、効果を実感できる育毛剤の多くで初期脱毛は報告されています。
キャピキシル配合の育毛剤も当然、初期脱毛が起こる可能性は高いと言えるでしょう。
初期脱毛が起こる原因として、ヘアサイクルが乱れることで成長期が短くなり休止期が長くなった成長不良の髪の毛が抜け落ち、正常なヘアサイクルの髪の毛が新しく生えてこようとするからなのです。
つまり、育毛剤が役に立っているからこそ起こる一時的に増える抜け毛が初期脱毛なのです。
使い始めてから抜け毛が増えたとしても、焦らず使い続けることをオススメします。
まとめ
キャピキシルが本当に効果があるのか、副作用はないのか、使うと抜け毛が増えるのは本当なのかをご紹介しました。
基本的に育毛業界では注目の育毛成分なのですが、マーケティングのおかげで勘違いも起こりやすいと言えるでしょう。
キャピキシルに限らず育毛成分は、人によって効果を感じられたり、感じられなかったりするので、口コミに惑わされず実際に使ってみて自分に合うかどうかを判断するしかありません。
他の育毛剤では効果をあまり感じられないのであれば、キャピキシルを試してみる価値は十分にあるでしょう。