いくつ知ってる?抜け毛の原因の代表的なもの8つ
抜け毛が増えてきたり、薄毛が進行して来ると、どうして抜け毛が増えるのか、どうして薄毛が進行してしまうのか、原因を知りたくなりますよね。
抜け毛が増える原因は、様々なものがあって一概にコレと言えるものがありません。
抜け毛の原因は複合的な場合も多いので、この記事では8個の代表的な薄毛の原因をご紹介します。
この記事の目次
栄養バランスの悪い食生活による抜け毛
抜け毛が増えてしまう大きな原因のひとつは、栄養バランスの悪い食事です。
私達のカラダは、毎日の食事から栄養を摂取し形作られていますので、当然毛髪も毎日の食事から摂取する栄養で作られたり、成長したりするのです。
しかし、食生活が乱れている人は増加傾向にあり、必要な栄養が摂取出来ていなかったり、栄養を摂取しても吸収を阻害したり、カラダを老化させたりする食品を定期的に食べたりしているのです。
それは、好きなものだけを食べ続けたり、手軽に食べられるインスタント食品やレトルト食品を頻繁に食べたり、脂分や塩分、糖分が多い食事をしているのに野菜や魚などを食べないというような食生活です。
こうした栄養バランスの悪い食事を続けることで、太ったり、病気になりやすくなったり、抜け毛が増えたりするのです。
仕事が忙しいと、食事の準備をする時間があまり取れなかったり、そもそも食事の栄養バランスを考える余裕がなかったりするので、空腹を満たせればいいと考えてしまい、食事の栄養バランスに対する優先順位が低くなりがちです。
抜け毛を減らすためのサプリメントを飲んだり、育毛するための育毛剤を使ったりしても、カラダが本来の働きをするための栄養素が足りなければ効果が現れにくいというのは、わかっているようでわかっていない部分かもしれません。
だからこそ、抜け毛や薄毛が気になっている時に、食生活を見直すだけで抜け毛や薄毛が改善する人も多いようです。
カラダを健康に保ち、抜け毛を予防し、育毛を促進してくれる健康な頭皮を手に入れるためには栄養バランスの良い食事は外せない大切な要素のひとつです。
男性ホルモンによる抜け毛
薄毛に悩む男性の中で、AGA(男性型脱毛症)と診断される人が多いのですが、AGA(男性型脱毛症)の原因になっているのが男性ホルモンだと言われています。
男性ホルモンにはいくつか種類がありますが、生理活性が強く代表的なのが「テストステロン」です。
テストステロンは睾丸(精巣)で95%が作られ、残りの5%が副腎で作られています。
このテストステロンは男性として成長するために必要不可欠なもので、男性としての自覚を促したり、骨や筋肉を逞しくしたり、ヒゲや体毛を濃くしたり、声変わりを促すなど男性らしいカラダにしてくれます。
また、テストステロンは性欲、血液、骨や筋肉などの維持、記憶力や集中力の維持、外見だけではなく内面的な男性らしさなどにも関わっていて、男性の活動を支えるとても大切な役割を担っています。
男性が生きていく上で大切なテストステロンですが、実はテストステロンだけでは抜け毛が増えて薄毛になることはありません。
5αリダクターゼという還元酵素があるのですが、テストステロンと5αリダクターゼが結びつくことで、テストステロンを10倍~30倍も強力な男性ホルモンである「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換させる働きがあります。
ジヒドロテストステロン(DHT)になった強力な男性ホルモンは、毛乳頭細胞に存在する男性ホルモン受容体(レセプター)と結びつき、TGF-βと言われる増殖抑制因子を生み出すことで、毛乳頭の毛母細胞の活動を低下させてしまうのです。
活動が低下した毛母細胞は、成長途中の毛髪をそのまま抜けさせたり、新しい毛髪を作る力を失って新しい毛髪が生えて来なくなりますので、抜け毛が増えて薄毛が進行してしまうのです。
加齢によっても男性ホルモンは増加していくのですが、男性ホルモンが増えてもフサフサなままの人もいます。
これは、5αリダクターゼの働きが活発かどうかが関係していて、5αリダクターゼの活発さは遺伝で決まります。
ハゲは遺伝すると聞いたことがあるかもしれませんが、その理由が5αリダクターゼの活発さにあったのです。
両親のどちらかが5αリダクターゼの働きが活発な遺伝子を持っていれば、活発な方の遺伝子を受け継ぐ優性遺伝子なので、AGA(男性型脱毛症)を発症する確率は極めて高くなることがわかっています。
つまり、AGA(男性型脱毛症)は遺伝によって決まるのですが、遺伝だからといって諦める必要はありません。
5αリダクターゼの働きを抑制する医薬品や育毛剤もありますし、食生活や生活習慣で5αリダクターゼの働きを抑制することも可能なのです。
抜け毛を減らし薄毛を改善したいのならば、食生活と生活習慣を見直しつつ、5αリダクターゼを抑制する効果のある育毛剤を使い続けることで相乗効果が生まれ、効果を実感出来ることでしょう。
ストレスによる抜け毛
仕事をしているとストレスと無縁ではいられません。
一時的なストレスであれば、健康を保つためにも必要なものなのですが、慢性的にストレスを感じ蓄積されていくと自律神経が乱れてしまいます。
自律神経が乱れてしまうと、血管が収縮してしまい血行不良を引き起こします。
毛髪が健康で強く成長するためにも、新しい毛髪が生えてくるためにも、栄養素や酸素が血液に乗って運ばれてくる必要がありますが、血行不良になると十分な栄養素や酸素が頭皮や毛髪に行き届かなくなり、毛髪が成長をやめてしまったり、抜け毛が増えてしまうのです。
また、自律神経が乱れることで内臓の機能が低下してしまい、消化器官も弱ってしまうのです。
消化器官が弱ることで、食事で摂取したはずの栄養素をうまく吸収することが出来なくなってしまいます。
毛髪の成長や生成には、タンパク質、ビタミン、亜鉛、ミネラル、カルシウムなどの栄養素が必要ですが、せっかく栄養バランスを考えた食事をしても、消化器官が弱っていて栄養素を十分に吸収出来ないのであれば、効果もなかなか出なくなります。
さらにストレスが蓄積されていると、副交感神経を刺激し働いたままにしてしまいます。
副交感神経が働いたままだと眠りにつくことが難しく、不眠症になってしまう可能性が高くなります。
夜寝ている間に分泌される成長ホルモンの働きで一番活発に毛髪は成長したり、生成したりするので、不眠症になったり、睡眠不足になったりすることで、毛髪の成長が滞り抜け毛が増えてしまうのです。
ストレスは代謝機能にも影響を与えます。
私達のカラダは、ストレスを感じると様々なホルモンを分泌するのですが、「コルチゾール」という副腎皮質ホルモンがストレス過多になっていると過剰に分泌されてしまい、代謝機能が低下してしまうのです。
コルチゾールが過剰に分泌されていると、太りやすくなったり、成長ホルモンの分泌を妨げたりしてしまうため、さらに抜け毛を増やし、薄毛を加速させてしまうのです。
仕事をしているとストレスは避けては通れませんが、ストレスを溜め込まないように定期的にストレスを解消して行きましょう。
シャンプーによる抜け毛
毛髪や頭皮を洗う時にシャンプーを使っている人は多いものですが、実は市販のシャンプーは抜け毛を増やす可能性があることをご存知ですか?
市販のシャンプーは洗浄力や殺菌力を高めるため、石油系の界面活性剤を配合しています。
この石油系の界面活性剤は価格も安く、洗浄力や殺菌力が高いため、大量生産されるコスト重視の製品には必ず使われているのですが、洗浄力が高すぎて頭皮のバリア機能を持っている皮脂までも洗い流してしまうのです。
頭皮に皮脂が不足すると、頭皮を守るために過剰に皮脂を分泌してしまい、頭皮のベタつきやイヤな頭皮の臭いの原因になるばかりか、毛穴に詰まり角栓となって毛髪を弱らせたり、抜け毛を増やしたりするのです。
また、石油系の界面活性剤は、皮膚細胞内へ入り込み細胞を殺したり弱らせる作用があると言われていますので、抜け毛や薄毛が気になっているのなら使わない方がベストですし、もし使う場合でもシャンプーした時間の倍くらいの時間をかけてじっくりシャンプーを洗い流すことが大切です。
最近では、石油系の界面活性剤を使わず自然由来の界面活性剤を使っている育毛シャンプーも増えてきていますので、育毛シャンプーに変えるか、シャンプーを使わない「湯シャン」「塩シャン」「酢シャン」のどれかを実践することで、抜け毛を減らすことが出来ます。
紫外線による抜け毛
紫外線と抜け毛に関係があると思えないかもしれませんが、抜け毛の大きな原因のひとつとして紫外線が挙げられることが多くなっています。
頭皮は一番紫外線の影響を受けやすい場所で、頭皮が紫外線を浴びてしまうと「光老化」を起こし抜け毛が増えてしまうことがわかっています。
光老化とは、年齢に関係なく起こる老化現象のことで、頭皮が老化してしまうと毛母細胞などの毛髪に関係する細胞も一緒に老化してしまい、新しい毛髪が生えてこなくなり、生えている毛髪も成長が止まり抜けてしまうのです。
また、紫外線は肌の奥深くにまで届くため、毛母細胞にダメージを与えてしまい、抜け毛が増え薄毛が進行したり、毛母細胞を守るために生み出される活性酸素が、毛母細胞の働きを阻害して抜け毛や薄毛を進行させることにもなります。
さらに頭皮とともに毛髪も紫外線の影響を受けてしまいます。
毛髪はケラチンというタンパク質で出来ていますが、紫外線は毛髪のタンパク質を構成しているシスティン結合を切断してしまいますので、弱く切れやすい髪質へと変わっていきます。
頭頂部や髪の分け目から薄毛になってしまうケースが多いのは、紫外線の影響を受けやすいからではないかとも言われています。
紫外線の影響を受けないためにも、帽子を被ったり、スプレータイプのUVケア商品を頭皮にふりかけて紫外線対策をすることをオススメします。
ただし、頭皮にUVケア商品をつけた場合には、いつも以上に念入りに頭皮や毛髪を洗うことを心がけましょう。
UVケア商品は汗などで流れ落ちやすいのですが、残った成分が毛穴に詰まりやすく、放置すると頭皮のイヤな臭いや抜け毛を増やす原因になる可能性が高いのです。
流れ落ちず残った成分や汚れが汗と結合することで、悪い菌が繁殖して頭皮の状態が悪くなったり、抜け毛が増えたりします。
抜け毛を防ぐために紫外線を防ぐUVケア商品を使ったほうがいいのですが、使うことで紫外線の影響を受けなくなったけど抜け毛が増えたでは本末転倒ですよね。
UVケア商品を使った後は、毛穴の中の汚れを揉み出すように頭皮マッサージをしながら、時間をかけてゆっくりやさしく頭皮を洗い流して下さい。
喫煙による抜け毛
喫煙による抜け毛への影響は、健康を損なうことと併せて深刻なものだと言えるでしょう。
タバコを1本吸うことで、毛髪の成長や生成に必要な栄養素である、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEが大量に消費されてしまい、血管を収縮させてしまうので、血行不良を引き起こすことで、頭皮や毛髪に必要な酸素や栄養素を届けることが出来なくなり、細胞を老化させ毛母細胞の働きを阻害してしまう活性酸素を100兆個も発生させてしまうのです。
さらに、タバコを吸うことで男性ホルモンが増加するということをアメリカのハーバード大学公衆衛生学部の疫学調査によって判明しており、AGA(男性型脱毛症)の発症や症状の悪化を引き起こす可能性が高いのです。
もしあなたが喫煙しているのなら、タバコを吸うことでリラックス出来ると言われるかもしれません。
たしかに喫煙することでリラックス効果が期待出来ますが、タバコを大量に吸うことで逆にストレスが増えることをご存知ですか?
タバコを吸うことでビタミン類を大量に消費することをお伝えしましたが、ビタミンが不足してくるとイライラ感が増すのでストレスを感じやすくなってしまうのです。
タバコを大量に吸うことでストレスを感じしてしまうと、タバコの抜け毛への影響にプラスしてストレスでの抜け毛の影響も加算されてしまいますので、一気に薄毛が進行してしまう可能性があります。
しかも、肝臓への負担もはるかに大きく、肝機能の低下による栄養素の代謝機能の低下も引き起こしてしまいますので、頭皮や毛髪に必要な栄養素が不足してしまう可能性も高まります。
百害あって一利なしとはよく言ったもので、抜け毛を減らしたいのであれば禁煙することをオススメします。
お酒を飲み過ぎることによる抜け毛
仕事の付き合いやストレス解消、自宅での晩酌など、あなたが飲むことが好きならお酒を飲む機会は多いかもしれません。
しかし、お酒は適量を飲む分には健康的にも育毛的にも効果的なのですが、飲み過ぎると逆に抜け毛を増やしてしまうのです。
肝臓がアルコールを分解するときに「アセトアルデヒド」という毒性を持った物質を生成するのですが、無害な酢酸に代謝する過程で大量のアミノ酸やビタミン類を消費します。
お酒を大量に飲むことで毛髪を成長させたり、生成するために必要なアミノ酸やビタミン類が不足する可能性があるばかりか、お酒を飲み過ぎてアセトアルデヒドの分解が間に合わなくなった場合は、アセトアルデヒドが血液中を循環し、AGA(男性型脱毛症)の原因であるジヒドロテストステロン(DHT)を増加させてしまいます。
また、アルコールに含まれる糖分が、コレステロールになって血管に付着し血行を悪くしたり、脂肪に変わることで太ってしまい抜け毛を増やすことになるのです。
厚生労働省が発表しているアルコールの1日の適量ですが、ビールだと中ビン1本か500ml缶1本、日本酒なら1合、ウイスキーならダブル1杯などとなっています。
物足りないと感じてしまう量かもしれませんが、この量を守ると血行促進作用やストレス解消、利尿作用による毒素や老廃物のカラダの外への排出などの育毛効果を期待出来ます。
時にはたくさん飲んでしまうかもしれませんが、休肝日を設けたり、出来るだけ適量を守ってお酒を飲むことで抜け毛を減らし、育毛して行きましょう。
睡眠不足による抜け毛
仕事が忙しかったり、夜遅く寝る習慣が付いていると睡眠時間が短くなりがちです。
私達のカラダは、寝ている間に「休息・回復・成長」という3つの働きを行なっています。
毛髪や頭皮は、紫外線や排気ガスなどの影響で昼間にダメージを受けていますが、寝ている間に働いてくれる免疫機能や成長ホルモンなどで修復を行なっているのです。
寝る時間が遅くなったり、睡眠不足になったりすると、毛母細胞の細胞分裂の機能が低下したり、ダメージの修復機能が低下してしまうため、毛髪の成長が遅くなったり、ヘアサイクルが乱れたり、抜け毛が増えたりしてしまうのです。
毛母細胞の細胞分裂は21:00頃にピークを迎えたあと、成長ホルモンが活発に分泌される22:00~2:00頃に、毛髪の成長を促すリズムを持っています。
この時間帯に眠っていないと、成長ホルモンの分泌が少なくなって、毛髪の「休息・回復・成長」というサイクルが正常に働かなくなってしまいます。
成長ホルモンは、毛髪だけでなく筋肉や臓器の修復や成長を促す働きと、タンパク質の合成を促進させる働きもありますので、毛髪の成長にとって欠かせない存在なのです。
また、寝ている間は血行が安定している状態なので、頭皮にも血液が行き渡りやすくなります。
頭皮の状態を健康に保つためにも、毛髪の成長に必要な栄養素を送り届けるためにも、睡眠中は育毛にとって大切な時間になります。
最低5時間は睡眠時間を確保するとともに、出来るだけ22:00~2:00の間に眠っているようにすることが育毛にとって大切です。
まとめ
抜け毛が増える代表的な8個の原因をご紹介しましたが、あなたはいくつ思い当たることがあったでしょうか。
思い当たることが多ければ多いほど、抜け毛が多いはずです。
出来るだけ8個の原因を減らすよう心掛けていけば、抜け毛も減っていくことでしょう。
遺伝によるAGA(男性型脱毛症)であっても、ある程度は生活習慣と食習慣で抑制することが可能ですので、育毛剤を併用して抜け毛を減らしていきましょう。