バナナに育毛効果?!AGAにもいいと言われるバナナに含まれる優れた栄養成分とは
バナナは美容と健康に良いと言われていて、手軽に食べられることで人気の果物です。
ダイエットに効果があるとテレビや雑誌で紹介されたことから、一時期品不足になるほどのブームにもなりました。
最近では、バナナが育毛に効果があると言われるようになっています。
栄養も豊富に含み、消化吸収にも優れるバナナですが、本当に育毛効果があるのか調べてみましたので、ご紹介します。
この記事の目次
バナナに含まれる育毛に効果的な栄養素
バナナには豊富に栄養成分が含まれています。
バナナに含まれている成分は、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン(ビタミンB3)、パントテン酸(ビタミンB5)、ビタミンB6、葉酸(ビタミンB9)、ビタミンC、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、β-カロテン、ポリフェノール、セロトニン、トリプトファン、食物繊維などです。
バナナには、マグネシウムやカリウムが、みかんやリンゴの2倍近く含まれていますし、ビタミンB群も果物や野菜の中では一番多く含まれています。
様々な栄養成分が含まれているバナナですが、育毛に対して特に効果的な栄養成分がいくつかあります。
ポリフェノール
赤ワインなどに多く含まれるポリフェノールは、高い抗酸化作用でカラダの老化を防ぐ成分として注目を集めています。
バナナにもポリフェノールは多く含まれていて、頭皮を老化させ抜け毛を増やす活性酸素を除去する働きがあるので、頭皮の老化を防ぎ、抜け毛を減らしてくれます。
β-カロテン
β-カロテンは、活性酸素のカラダへの悪影響を抑える強い抗酸化力を持っています。
また、血液内に悪玉コレステロールが溜まらないようにする働きも持っており、血流を改善することで抜け毛を減らし、健康な毛髪の生成や成長を促進する働きを持っています。
セロトニン
セロトニンは、神経を落ち着かせる効果があり、心のバランスを調整してくれます。
抜け毛を増やしてしまう大きな原因のひとつにストレスがありますが、セロトニンによって神経が落ち着き、心のバランスが整うと、ストレスも緩和されていきますので、抜け毛を予防してくれます。
トリプトファン
トリプトファンは、必須アミノ酸のひとつでセロトニンを生成する原料になります。
バナナには、トリプトファンが豊富に含まれています。
ビタミンB1
ビタミンB1は、疲労回復や炭水化物 (糖質)の代謝を促進する働きを持っています。
また、脳神経の働きを正常に保つ役割も持っていて、ビタミンB1が不足すると脳の働きも悪くなり、イライラしたり、集中力が低下したりします。
イライラはストレスになりますので、ストレスによる抜け毛を防ぐ働きがあります。
ビタミンB2
ビタミンB2は、脂肪の燃焼や細胞の新陳代謝を促進させる効果があり、過酸化脂質という動脈硬化や老化を進行させる有害物質を分解する働きも持っています。
また、毛髪を生成する毛母細胞を活性化させ、毛髪を太く強く元気にしたり、頭皮の炎症を防ぐことで頭皮を健康な状態に保つ働きがあります。
ナイアシン(ビタミンB3)
ナイアシン(ビタミンB3)は、糖質、脂質、タンパク質の代謝を促進し、細胞の生まれ変わりや皮膚の健康を維持する働きを持っています。
また、消化器系を健康に保ってくれたり、血行を促進したりする働きもありますので、頭皮や毛髪の生成や成長に必要な酸素や栄養素を送り届けるサポートをすることで、抜け毛を減らす働きがあります。
パントテン酸(ビタミンB5)
パントテン酸(ビタミンB5)は、ビタミンB1と一緒に糖質の代謝を行なったり、ビタミンB2と一緒に脂質の代謝を行なったり、ビタミンCと一緒に肌や髪の健康を維持したり、ストレスへの抵抗力を付けたりと多彩な働きを持っています。
抜け毛を減らし、育毛の効果を高めるためには欠かせないビタミンです。
ビタミンB6
ビタミンB6は、毛髪を構成している成分の95%を占めるケラチンと呼ばれるタンパク質の生成を促す働きを持っています。
また、女性ホルモンであるエストロゲンの代謝を助け、ホルモンバランスを整えてくれたり、亜鉛の働きを手助けする働きを持っています。
葉酸(ビタミンB9)
葉酸(ビタミンB9)は、ビタミンCによって活性型に変えられて、ビタミンB6やビタミンB12と一緒に働きます。
血流を維持したり、カラダの新陳代謝を促してくれる働きがありますので、育毛には効果的なビタミンです。
育毛に効果的でバナナに含まれる代表的な養成分をご紹介しましたが、育毛にとって大切なのはバランスよく栄養を摂取することです。
効果があると言われるものだけを摂取しても、栄養が偏るため逆効果になってしまうこともあるのです。
毛髪もカラダの一部ですので、栄養バランスのいい食事にすることでカラダを健康に保てば、頭皮や毛髪も自然と健康になり、抜け毛も減っていくことでしょう。
バナナには、育毛にも健康にも大切な栄養成分が豊富に含まれていますので、育毛には効果的な果物です。
バナナの状態で変わる栄養素
バナナを買った後、放置しているとバナナが熟成していくことでバナナの皮の色が変化していくのはご存知ですよね。
実は、バナナは熟成度合いによって含まれる成分が変化していくのです。
青、黄、黒と大きく3つの段階に分けられるバナナの熟成度合いですが、バナナに含まれる成分が変わるため、それぞれの段階で食べた時に得られる効果も変わってきます。
どんな効果があるのか、それぞれ見ていきましょう。
青いバナナ
あまり熟していない青いバナナは、甘さがあまりなくサッパリした味で、少し固めな食感です。
青いバナナには、食物繊維と同じような働きをする「レジスタントスターチ(難消化性デンプン)」という成分が多く含まれています。
バナナには、フラクトオリゴ糖という腸内環境を整える成分が含まれていますが、レジスタントスターチ(難消化性デンプン)が消化されにくいため腸にそのまま届き、善玉菌の餌になって善玉菌を増やす働きもするため、腸内環境が良くなり、便秘解消にも効果があります。
黄色のバナナ
バナナと言われるとほとんどの人が思い浮かべるのが黄色だと思います。
バナナの熟成度合いが一番良く食べごろで、香りや甘みのバランスも一番いい状態です。
さらに、ビタミン類やミネラル、ポリフェノールも一番多く含まれている状態でもあります。
疲労回復やアンチエイジング、生活習慣病の予防などに効果が高くなりますし、育毛、発毛に効果が高いのも黄色のバナナです。
黒いバナナ
熟成度合いがかなり進むと、バナナの皮にシュガースポットと呼ばれる黒い斑点が出来てきます。
黒いバナナは甘みとコクが増すため、この状態になるまで待って食べる人もいるくらいです。
ここまで熟成が進むと、バナナの中にリン脂質という免疫力を高める成分が増えます。
リン脂質は、胃の粘膜に吸着され胃酸から胃を守る働きがあリ胃潰瘍の予防に効果があります。
ストレスや胃に負担がかかる生活をしている人、カゼをひきやすい人には黒いバナナがオススメです。
バナナの皮に含まれるシクロユーカレノンって何?
バナナの実に含まれる栄養成分で育毛効果があるのかを見てきましたが、実はほとんどの人が捨てているバナナの皮にも育毛効果がある成分が含まれているのです。
育毛効果があるバナナの皮に含まれる成分は、食品添加物、医薬品、化粧品などにも使われているフィトステロールという植物に含まれる化合物です。
このフィトステロールをバナナの皮から抽出したものをシクロユーカレノンと呼びます。
関西大学の「バナナ果皮からの抗がん活性成分の探索」という研究報告書の中で、フィトステロールがAGA(男性型脱毛症)の原因である5αリダクターゼを阻害するという内容を報告しています。
5αリダクターゼとは、還元酵素のひとつで、代表的な男性ホルモンである「テストステロン」を10倍~30倍も活動力が強力な男性ホルモンである「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換させる働きを持っています。
ジヒドロテストステロン(DHT)になった強力な男性ホルモンは、毛乳頭細胞に存在する男性ホルモン受容体(レセプター)と結びつき、TGF-βと言われる増殖抑制因子を生み出すことで、毛乳頭の毛母細胞の活動を低下させてしまうため、頭皮と髪への血流が減ったり、皮脂の分泌が増え毛穴を詰まらせることで、頭皮環境を悪化させ、抜け毛が増え薄毛が進行してしまうのです。
5αリダクターゼを抑制する成分としてノコギリヤシも知られていますが、シクロユーカレノンの方が効率よく5αリダクターゼを抑制するという株式会社ヒロインターナショナルによる研究結果もあるようです。
シクロユーカレノンのサプリメントやシクロユーカレノンが配合された育毛剤なども発売されていますので、手軽にシクロユーカレノンの効果を実感するには、こうした商品を購入するといいでしょう。
もし、商品を購入する前に自分で試したいと思われるのであれば、バナナの皮をピューレにするといいでしょう。
バナナの皮の両端を切り落とし、水を毎日交換しながら数日間つけ柔らかくします。目安はバナナの皮をつけている水がにごらなくなるまで。
水がにごらなくなったら、バナナの皮の形がなくなりドロっとするまで煮込みます。このドロッとした状態がピューレです。
そのままだと食べにくいので、料理する時に調味料として使いましょう。
知っておきたいバナナのデメリット
美容にも健康にも、育毛にも効果の高いバナナですが、実はバナナにもデメリットがあります。
バナナはカラダを冷やす食べ物なので、食べ過ぎるとカラダの芯から冷えてしまい、内臓に負担をかけてしまいます。
特に以下のような症状が現れます。
- 血流の低下
- 免疫力の低下
- 消化機能の低下
- 肝機能の低下
どれをとっても抜け毛を増やす原因になっていますので、バナナの食べ過ぎによるカラダの冷えは避けたいところです。
ただ、どうしてもバナナを大量に食べたい場合は、細かく刻んで食べるようにして下さい。
食べ物にも陰陽があるのですが、バナナのようなカラダを冷やす陰性の食べ物は、細かく刻むとカラダを温める陽性に変わります。
また、バナナは糖分も多く含んでいますので、食べ過ぎるとカロリーオーバーによって太る可能性が高いです。
バナナを多く食べた後は、カロリーを消費するために運動が必要ですね。
まとめ
バナナは身近にある栄養豊富な果物で、美容や健康にいいと言われ人気が高いですよね。
育毛にも効果が高いことが最近の研究でわかってきて、さらに注目を浴びそうです。
1日1本バナナを食べることで、育毛も健康も手に入れることが出来るかもしれません。