納豆の育毛パワーはスゴかった!栄養だけではない育毛の有効成分とは
日本人にはおなじみで苦手な人も多い納豆ですが、幅広く知られている健康効果とは別に育毛に効果が高いと言われています。
納豆が育毛に良いと言われているのは、含まれている豊富な栄養素と育毛に有効だと言われているある成分のおかげのようです。
納豆に含まれている栄養素と、育毛に有効だと言われている成分とは何か、納豆の育毛効果を高める食べ方などをご紹介します。
この記事の目次
納豆が育毛にいい理由
納豆はほぼ完全食と言われるくらい、豊富な栄養素をバランス良く含んでいることが特徴です。
納豆に含まれる栄養素は以下の通りです。
- タンパク質
- 脂質
- 炭水化物
- 水溶性食物繊維
- 不溶性食物繊維
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ナイアシン(ビタミンB3)
- パントテン酸(ビタミンB5)
- ビタミンB6
- ビタミンE
- ビタミンK
- 葉酸
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄分
- 亜鉛
- ポリミアン
- レシチン
- リノール酸
- セレン
納豆には、これだけの豊富な栄養素が含まれています。
育毛に必要だと言われている栄養素のほとんどを含んでいますが、ビタミンA、ビタミンCだけが含有されていません。
納豆を食べる時にビタミンAとビタミンCを一緒に摂取しようと思ったら、薬味としてネギを入れるとビタミンAとビタミンCを同時に摂取することが出来ます。
育毛には栄養バランスのいい食事が大切だと考えているのですが、納豆は育毛を考えるなら外せない食べ物だと言えます。
納豆でハゲるという噂もある
育毛のために必要な栄養素をバランス良く豊富に含んでいる納豆ですが、納豆を食べるとハゲるという噂もあるようです。
調べてみると、納豆を食べるとハゲると言われているのは、納豆に含まれている「セレン」が原因のようです。
セレンとは人間が生きていくために必要な必須ミネラルのひとつですが、セレンを過剰に摂取してしまうと抜け毛などの健康被害をもたらすことがわかっていて、セレンを豊富に含む納豆を食べることで抜け毛が増えるという意見のようです。
セレンによる健康被害が出ると言われる中毒量は800μgで、1日の耐容上限量は成人で250μgとなっています。
納豆学会という団体のホームページに、納豆に含有されているセレンの量が234μgとなっているために、納豆を食べることでセレンの過剰摂取になってしまい、抜け毛が増えてハゲるという噂になったようです。
ところが、文部化科学省が発行している日本食品標準成分表2015では4種類の納豆が記載されていますが、セレンの含有量は8μg~16μgとなっており、あきらかに納豆学会のセレン含有量がおかしいということがわかります。
このことから、納豆を食べてもハゲないということがわかります。
栄養素だけではない納豆の有効成分とは
納豆にバランス良く含まれる豊富な栄養素が、育毛にとって大切だということはご紹介しましたが、納豆には栄養素以外の育毛に効果が期待出来る成分が含まれています。
それぞれ見て行きましょう。
大豆イソフラボン
大豆イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンと似たような働きをしてくれることから、育毛に効果があるといわれている成分です。
AGAなどの薄毛には、男性ホルモンであるテストステロンが過剰に増えすぎることで、還元酵素である5αリダクターゼと結合してしまい、より強力な男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)に変換されることから起こります。
ジヒドロテストステロン(DHT)は、毛乳頭細胞の受容体であるアンドロゲンレセプターと結合することでTGF-βと言われる増殖抑制因子を生み出し、毛母細胞の活動を低下させることで薄毛を進行させてしまいます。
テストステロンが過剰に増えるということは、カラダの中のホルモンバランスが乱れ、女性ホルモンの分泌量が減っている状態だと言えるので、大豆イソフラボンを摂取することで女性ホルモンと似たような働きをしてもらい、ホルモンバランスを整える効果が期待出来るのです。
また、大豆イソフラボンはポリフェノールの一種なので、強い抗酸化作用を持っており、喫煙や生活習慣、紫外線などで過剰に発生した活性酸素を除去してくれる働きも持っています。
大豆イソフラボンは抗酸化作用と植物エストロゲン作用を併せ持つことが広く知られており,その作用に根ざした様々な応用が模索されてきている
活性酸素は、カラダに侵入したウイルスや細菌を退治するという働きを持っているのですが、過剰に増えすぎると正常な細胞まで攻撃をしてしまうので、毛母細胞などの活動を低下させてしまって抜け毛を増やす原因になっています。
大豆イソフラボンの抗酸化作用は、過剰に増えすぎた活性酸素を除去してくれますので、毛母細胞などの活動を低下させることを防止することが出来ますので、育毛に効果が期待出来るのです。
ナットウキナーゼ
ナットウキナーゼとは、納豆のネバネバに含まれる酵素のことで、血液をサラサラにする効果があります。
抜け毛が増えてくると、血行が悪くなっていることが多く、髪の毛を成長させるための毛母細胞などに血液が十分に行き届かないため、髪の毛を成長させるための酸素や栄養素が届かなくなっています。
血行が悪くなる原因のひとつに、血液がドロドロになってしまっていて、細い毛細血管の中を血液が流れないということが挙げられます。
ナットウキナーゼで血液がサラサラになれば、細い毛細血管の中を血液が流れるようになりますので、血行が促進されます。
育毛剤の効果の中で血行促進作用を持っていないものはないのですが、血液がドロドロになっていると育毛剤の血行促進作用もなかなか効果を発揮することが難しいものです。
育毛剤の効果を高めるためにも、血液をサラサラに保つことは重要です。
納豆菌
納豆は発酵させて作られる発酵食品ですが、発酵させるために納豆菌を使います。
この納豆菌は、乳酸菌と一緒になると乳酸菌を10倍に増やすと言われています。
腸内環境が悪くなっていると、便秘になって活性酸素を大量に発生させて抜け毛を増やしたり、食べたものを消化・吸収する働きも弱くなって毛母細胞や髪の毛が栄養不足になって抜け毛を増やしたりします。
腸内環境を健康に保つために乳酸菌が必要で、ヨーグルトのテレビCMでも生きたまま乳酸菌を腸に届けるなどと宣伝しています。
納豆菌は、乳酸菌より胃酸に強く、ヨーグルトなどに比べると生きたまま腸に届く数が多いのです。
腸内環境が乱れている時は、悪玉菌が増えすぎて善玉菌である乳酸菌が少なくなっている状態ですので、乳酸菌を増やすことが必要になってきます。
ヨーグルトなどで外から乳酸菌を入れることも大切なのですが、それよりも腸内に住み着いている善玉菌である乳酸菌を増やすことの方が大切です。
それは、外から入れた乳酸菌は腸に定着するかどうかわからないので、一時的に善玉菌が増えてもすぐにカラダの外に排出されてしまう可能性があるのです。
腸の中に定着している善玉菌を増やして腸内環境を良くするためにも、納豆を食べて納豆菌を腸に届けることが育毛には大切です。
納豆の育毛効果を最大限に引き出すには
納豆の育毛効果を最大限に引き出すには、食べる時にちょっとした工夫をするといいでしょう。
栄養素で考えると、ネギを一緒に食べることで納豆に含まれていないビタミンAとビタミンCを同時に摂取することが出来るので、育毛に必要な栄養素を全て摂取することが可能になります。
また、納豆を購入してから3日くらい冷蔵庫で寝かせたり、食べる前に50回以上混ぜることで、納豆菌が最大で10倍にまで増えます。
これだけでも、納豆を食べることで育毛効果が高まると思うのですが、さらに他の食材と組み合わせることで、育毛効果が高まるのです。
それぞれ見て行きましょう。
卵
卵に含まれるタンパク質が、納豆と混ぜることで納豆菌を増やすことがわかっています。
また、卵には毛細血管の血行を促進し毛母細胞を活性化してくれるビオチンを豊富に含んでいますので、納豆の豊富な栄養素にプラスして育毛に効果が期待出来る栄養素が上乗せされます。
キムチ
キムチも発酵食品ですが、キムチには乳酸菌が豊富に含まれています。
キムチと納豆を混ぜることで、キムチの乳酸菌が増えて腸に届く乳酸菌の量も増えてくれるのです。
また、キムチには辛さの元であるカプサイシンが含まれていますが、カプサイシンには育毛を促進してくれるIGF-1という成長因子を作り出してくれます。
カプサイシンは食べることで、胃腸を刺激し、知覚神経も刺激され、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)という物質が放出されます。
CGRPが毛乳頭細胞に届けられると、毛乳頭細胞に発毛指令を出すIGF-1を生成して、髪の毛が生えたり、成長したりするのです。
CGRPは分泌される量に限りがあるのですが、大豆イソフラボンがCGRPを生成してくれるので、キムチと納豆を一緒に食べることは育毛にとって一石二鳥なのです。
納豆を食べる時の注意点
ナットウキナーゼは熱に弱いため、育毛の効果を考えるなら加熱してはいけません。
納豆と言えば朝食に食べるというイメージが強いのですが、夕食の時に食べたほうが寝ている間に活発に分泌される成長ホルモンの働きと相乗効果が得られますので、育毛に効果が高くなります。
また、育毛に効果があるからと食べすぎるのも禁物です。
どれだけ食べたとしても、消化・吸収出来る栄養素には限りがありますので、余った栄養素はせっかく食べたのに吸収されることなくカラダの外に排出されてしまうのです。
栄養素が役に立つことなくカラダの外に排出されるのはもったいないので、1日に1パックから2パック程度に抑えておきましょう。
まとめ
好きな人と嫌いな人が極端に分かれますが、日本人のソウルフードとも言える納豆の育毛効果をご紹介しました。
昔から健康のためには、納豆を食べたほうがいいと言われてきましたが、豊富な栄養素と育毛にも効果が高い成分を複数持っていることに少し驚きました。
管理人は納豆が好きで時々食べてはいたのですが、毎日食べるほどではなかったので、これからは毎日夕食の時に納豆を食べようと思います。
健康のためにも、育毛のためにも、あなたも納豆を毎日食べてみませんか?